2018.07.29 01:00かねこ しょういち作品イメージ詩「独奏/マシューのために」はじめに云っておく。この表題は適切ではない。この音楽は、なまえだけ持ってあっという間にいってしまったあのこ、のためだけに贈れないし、決して、ひとりでは演奏できやしない。(但し"無題"と銘打つよりいくらか誠実であるとは思う、)ところで。あなたは、今どこに居るだろう。砂漠の真ん中、大海原の果て、フランス...
2018.07.29 00:55瀧澤 綾音作品イメージ詩「贈り火」そのひとは、わたしの、宇宙一の味方でした。そのひとの記憶の中で、わたしはいつだって、とっておきの花で、星でした。柔らかいてのひら。よく干されたお日さまの匂いのふとん。いっしょに食べたおむすびや、すこし塩辛いからあげ。憶えていること、いないこと。貰ったぜんぶ、いまも、この身体の細胞ひとつひとつが識っていて。このせかい...
2018.07.29 00:50津田 修平(Ammo)作品イメージ詩「そのひと息がこびりつくから、」■にこの本をひとりの大人に捧げることを、幼かった頃のわたしには赦して欲しい。なにしろちゃんとした理由がある。その大人というのは、この世で唯ひとりの、わたしの■■という存在なのだ。他にももっと訳がある。きみが良く知る通り、あのひとは、大人の癖に、何ひとつ大事なことはわかってくれない。喩え自分のこ...
2018.07.29 00:45野﨑 翔作品イメージ詩「カメラを、止める。」くるくるぐるぐる。星は球体なのだから、一本道の方が迷路らしい。星は自転してるから、立ち止まっていても目が廻る。そんなの誰のせいでもない。仕方無いこと。仕様の無いこと。ところで皆様ご存知の通り、間もなくせかいは全自動。ところが彼は飽きもせず、追いつくために必死の模様。くだらない。つまらない。とるにたりない...
2018.07.29 00:40万里紗作品イメージ詩「Pilgrim Daughters」(※和訳:巡礼流児)其の街と地続きの部屋。誰そ彼の残り香が、亡霊のように漂う空間。勇敢にも掲げられたのは、と或る等身大の御伽噺。ただ一輪のバラを灯に、"彼女たち"は、記憶を巡る旅に出る。羊水の宇宙を渡り、幾億の時を流転して、やがて未来を想い出せるまで。選ばれなかった記憶まで喰らって、羊は...
2018.07.29 00:35三方 美由起作品イメージ詩「ムスビト」楽園と呼ぶには、匣庭と云うには、失われつづける場所。荒野と呼ぶにも、砂漠と云うにも、すくわれ過ぎた場所。護られた、星の外殻の内、ありふれたいきものひとつ。語り合うため憶えたことばで、騙りはじめたのはいつからか。荒天吉日。然しこれは脱出では無い。日常も劇場も、痛みを伴う破戒に巻き込んで。禍も祝も総てが賜と思い識った...
2018.07.28 15:00キャスト・作品紹介第16回本公演シックスペース雨宿り公演『星の王子さま―或る若者の肖像―』原作 サン=テグジュペリ構成・総合演出 野宮 有姫2018年10月4日(木)~8日(月・祝)於 KISHURYURI THEATER